戦乱の音
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「大宛に
弐師城
(
にしじょう
)
という城がある。そこで、汗血馬が多く飼育されているらしい」 「そこを叩くのか。兵力は?」 二人は淡々とした 受け答えを続けた。 「五万だと?」 (馬の為に、五万だと!?) その言葉は、口には出さなかった。 それ以上、李陵が帝に対して否定的な言葉を口にすると 二人の間に、決定的な亀裂が入りかねないと思ったからである。
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