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「おい、神田先生ェ…。もうこの仕事始めて何年経つんだよ。言ってみろ。」
「ええ…と。4ヶ月…ですかね…。」
俺の問いかけに神田は苦笑いを含み答えた。
「俺が生徒指導という立場上、生徒の怪我の程度は逐一報告しろよ、と言ってるよな?」
「はい。」
「しかも、だ。首から上の怪我の事は、細心の注意を払って対応しろよ、とも言ってるよな?」
「はい。」
(……………)
「青いんだよテメェ!!あと何回やらかしゃーホウレンソウが身につくんだよ!!ああ?!!」
あまりにも機械的に返事をしやがるもんだから、俺は机をバンッ!と叩きながら言葉を吐いた。
す、すみません…!と神田はペコペコする。
謝るぐらいなら言われたこと1回でやれるようにしろよ。青いんだよ。
「まあまあ、櫻井先生。幸いあの子も検査の結果異常が無くて、保護者の方からも理解頂けてるようなので、その辺にしといてあげてください。」
教頭が神田の横に来て、諭すように言う。
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