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「おーい、何してるだお前ら~!」
俺は近くにいた、それらしき子ども達に声をかけた。
「うぁ?!櫻井先生…!」
「お前達、誰と来たんだよ。」
「えぇ、そりゃーもーー…お母さんと!なあ!!」
うんうん、と2人の仲間はうなずく。
「どこだよ。ご挨拶したいな。」
「いやー、今財布忘れたって言って家に帰っわちゃって…。」
「お前は?」
「…お腹が痛いって、トイレに行っちゃってですね…。」
「…お前は?」
「お母さん、パチンコに行っちゃって…。」
俺はため息をつく。午前中に俺がやった研修のまんまの事をしやがんだよな。神田を連れてくればよかったな。良い勉強になったわ。
「お前らなあー…」
ピリリリリ…と携帯が鳴っている。電話だ。
お前らちょっと待ってろ、と携帯を取り出し、電話に出る。電話の先は、教頭だ。
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