1

2/11
前へ
/11ページ
次へ
透き通る青を見ていると、無性にあいつに会いたくなる。深い青に閉じ込められたあいつの瞳が、不安げに揺れていて。その瞳ごと、頭ごと、体ごと、すべてを抱き寄せてしまいたいと思っていたあの頃の、狂おしいほど純粋だったあの日々が、鮮明に蘇るんだ。 空の青に、手のひらを浸す。なあ、悠斗。お前も今、こうして青のなかにいるのかな。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加