14歳だって ちゃんと恋はする

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でも… 今日は少し 違う日曜日になったんだ 隼人さんが家に上がって一階のリビングで母と話し込んでいた 気になって気になって、二階から階段越しに顔をのぞかせながら耳を傾けていると、突然 母の口から思いがけない言葉が聞こえてきた 「今日は妹の紗綾香の勉強見てくれない?あの子、最近 成績が良くなくて」 え?…… 一瞬にして固まる私 その直後 母に呼ばれ下にくるように言われれば放心状態でリビングへと入る 目の前には憧れの隼人さん コーヒーを飲みながら ニコッとこちらを向く 「よろしくね。紗綾香ちゃん」 立ち上がって私に近付くと右手を差し出す ちょっと待って… 心の準備ができてない 完全に頭の思考回路はショート寸前で 挨拶も、ろくにできないまま隼人さんは私の部屋へと入る 苺柄のローテーブルを囲みながら座れば緊張のあまり 下を向く私 今、話すチャンスなのに肝心なところで 喉に何か引っかかったみたいに言葉が出てこない 「紗綾香ちゃん?大丈夫?」 ずっと下を向く私を心配して話しかけてくれる隼人さん
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