14歳だって ちゃんと恋はする

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「あ、あ、あげます!」 青色のクマさんのストラップ、気に入ってずっと側に置いていたもの 「いいの?こんな大事な物。紗綾香ちゃんのお気に入りなんじゃないの?」 「い、いいんです!あげます……」 恥ずかしさのあまり、少し強引にグイッと隼人さんにクマさんのストラップを差し出し、少し驚く隼人さんは私からストラップを受け取ると 嬉しそうに微笑んだ 「ありがとう。大切にするよ。紗綾香ちゃんからもらったクマさん」 嬉しい… 嬉しくて 泣けてきそう 「紗綾香ちゃん、お礼とはいってはなんだけど これ食べる?」 隼人さんがそう言って鞄から出してきたのは紙袋に入った 透明なフィルム袋に包装された手作りと思われるクマさんクッキー… 「え?いいんですか?」 食べるには可愛すぎて勿体ないけれど 封を開ければ美味しそうな甘い匂いに誘われる 「うん。是非、生徒さんにって作ってもらったものだから」 作ってもらった?… その引っかかるフレーズに クッキーを持ちながら固まる私 隼人さんが作ったものじゃなくて?…… なら、妹さんとか?お姉さん? あ、隼人さんの お母さん… 頭の中で引っかかりながらも、こうであってほしいと 都合の良い方へ思考回路は働く でも、次の瞬間……
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