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「……というわけなんだ」
家に帰るとしずるが心配そうな顔で出迎えてくれた。一体何があったの? と聞いてきたので今回の一連の話を詳しく話した。長い話にはなったがしずるは黙って聞いてくれていた。
「大変だったんだね」
しずるは神妙な顔で一言労ってくれる。
「結局、僕はあの二人の役には立てなかった」
渡瀬を助けた事に後悔はない。でも、阿佐田を止められなかった事は悔やんでも悔やみきれなかった。
「ケイ君は後悔しているの?」
「後悔か……後悔しているというよりも反省しているのかな」
後悔することを防ぐことはできない。でも後悔だけしていても何も生み出さないのも事実だ。反省はしても後悔はしない。
いつもそう考えるようにしていた。
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