第三章 二匹+二匹??

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『ねぇ、どうする?ゆまちゃん…』 どうするってどうしよう… 『ごめん、おばちゃん家でいいかな?また連絡もらってもいいですか?』 そうこの数分の間だけでも時間がもったいない。 時間が許す限り彼を探してちゃんと話したいよ。 そして誤解を解きたい。 アタシはもう一度、病院を探すことにした。 一階には居ないや… 二階に行ってみるかな… ナースステーションの人に怪しまれないようにきちんとお辞儀をして…と。 あら?右か?左か… さっき通ったかな… って、突き当たりじゃん… ふと横を見ると個室らしき角部屋の名札にでかでかと 金田瑠伊 そう書かれていた。 瑠伊ね。 わぁ、一文字違い… びっくりした。 たかが名前が書いてあるだけなのにこんなにも心臓がどきんとするなんて。 はぁぁ、 どこに行っちゃったのよ… 金田瑠可。 それにしてもきっと個室なんてお金持ちとか お偉いさんとかしか入院出来ないんだろうな… アタシたち家族には縁はないよな… 遠い向こうの空を窓から見つめた。 あら… 何か考え方間違ってるな。 すいません、病気や怪我などで苦しんでるのに何を考えてるやら… 本当に申し訳ない…
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