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横に座る優太を見るとさっきから口を開いてない事に今更ながら気付く。
『外ばっかり見ちゃって、気分でも悪い?』
顔を覗き込むと
やはり小学生だ。両親との別れが辛かったのだろう。
今にも泣きそうな顔をしている。
さっきは冷静を装って平気なふりをしていたんだ。
ギューっと抱きしめた。
『何するんだよ、びっくりするじゃん!』
強がっちゃって…もう。
腕を力付くで払い除けようとする優太をこれでもかと言うくらい強く抱きしめた。
『少しの間だから辛抱して、ねえちゃんと二人でどうにか頑張っていこうよ、ね?』
うんうんと不安そうに頷く優太に
『お父さんお母さんに会いたくなったらこのヘリですぐ行ってあげるから平気だよ。遠慮なく言うんだぞ。』
酒井潤の優しいその言葉に安心したのかいつもの笑顔に戻っている。
『それから…〇・△&$%……』
何だって?
アタシには聞こえないように内緒話をしている。
『何なに?何よ二人して…』
『着くまで秘密!』
不気味な笑みを浮かべる二人。
あぁ〃
いいですよ、いいですよだ。
優太が元気になってくれて良かった。
よし、頑張らなくちゃ〃〃〃
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