第四章 おりの中の子羊

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『ハッハッハッハッ。』 笑うしかないでしょ。 よりによって金田瑠可が辞めてと言ってる酒井潤の家に? 勘違いされてる当人の家に同居だ? ダメダメ ダメダメダメダメダメダメ… 絶対に有り得ない、有り得ません。 『話はわかんないけどわかったから取り敢えず家に帰る。優太の新学期の準備もあるしアタシもこれからのことを考えてバイトも探さなきゃいけないしね。』 この場から逃げたい。 金田瑠可とも話さなきゃいけないし… そうよ、それが先決だよ。 『ちょっと、ばたばたとしかも大きな声が聞こえたけどこの部屋?』 勢い良くドアを開け中に入ってきたのは… これまた意味わからないんですけど… 何で保健の先生? 『あっ、今の叫び声って本城ゆまちゃんだったのね。びっくりしちゃったじゃない。』 びっくりってこっちがびっくりだよ。 家庭訪問ですか? でも何で保健の先生が… 頭がパニック。 『あぁ、何で私がこの家にいるかって?早い話が実家よ。』
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