小学5年生 5

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3日目には、コツが分かるようになってきた。 1週間後には、作業にもすっかり慣れた。 そうして、ひかりはすっかり畑仕事の虜になっていった。 一日ごとに、熱が入っていくひかりの様子に、美奈子ちゃんも美奈子ちゃんの家族も驚きをもって、感激してくれた。 「いつもありがとうね。」 美奈子ちゃんのお母さんは、ひかりが帰るときには、たくさんの野菜を持たせてくれた。 「おばさん、こんなに悪いよ。」 ひかりが困惑気味に言うと、おばさんは決まって、こう言った。 「これは、お礼なのよ。何も気にしてないで、持っていてほしいの。いつもありがとう。」 「じゃ、おばさん。遠慮なく貰ってくね。ありがとうございます。」 帰りの自転車のカゴには、いっぱいの野菜が詰め込まれた。 ひかりが、丁寧に頭を下げてお礼を言って帰る。 これが、毎回の光景になっていた。 午前中、美奈子ちゃんの家のお手伝いをして、家に帰ると、母はニコニコしながら、 「お帰りなさい。」 と言ってたくさんの野菜を受け取った。 母は、頂き物の野菜をいかに食べきるか、頭を悩ませている。 まるで、パズルでも解くかのように、楽しそうに頂いた野菜を眺めた。 それから、鼻歌を歌い、流れるように動きながらお昼ご飯の支度を始めた。
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