小学5年生 6

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長い、長い一本道をただ、ひたすらに進む。 暑い日差しはいつも以上だ。 容赦なく照り付け、ひかりの体力を奪っていく。 もう少し、あと少しで曽木発電所遺構にたどり着く。 そう思った瞬間、体が浮き上がるような感覚に襲われた。 こんな感覚初めてだった。驚いて、自転車の速度を緩めた。 すると、今度は軽い吐き気を感じた。 ひかりは、仕方なく路肩に自転車を止めて立ち止まった。 道路わきの日陰は、風向きのせいだろう。ちっとも風が吹かなかった。 それからすぐに、めまいがした。 ひかりは、立っているのもしんどくなって、その場でうずくまった。 アスファルトから立ち上る熱気が顔に触れる。 もう少しだけ頑張れたら、睦君がいる場所にたどり着けるのに・・ そう出来ない自分がもどかしい・・ 全身の毛が逆立ち、幽霊でも忍び寄ってくるようなゾクゾクした冷気が襲ってきた。 次の瞬間、ひかりは意識を失ってしまった。
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