3人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺さ、小さい時病弱で野球することに憧れてたんだよね。それで地域の少年野球をこっそり見学してさ。家では母親の反対押し切って素振りとかして体力つけてさ」
山岡は過去の話をし始めた。知らないことだらけだった。
「そんでさ。いたんだよ、おまえが。すっげー楽しそうに野球しててさ。俺ずっと一緒に野球やりたいって思って、病気治した。でも入院して帰ってきたらおまえ辞めててさ。俺、めちゃくちゃショックで……」
山岡はボールを投げた。
「でも中学入っておまえいてさ。でもソフトやっててもつまんなそうでさ」
「うん」
「ずっと目が離せなくなって。そしたらおまえのこと好きになってた」
「うん。……うん?」
山岡が私を好き!?
「北高一緒に行ったらさ、俺……甲子園連れてく」
山岡は一際大きな声で言った。決意表明のようだった。
最初のコメントを投稿しよう!