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「寺嶋さん、気持ちはわかりますが…」
「やっと出来た子なんです。」
「えっ?」
「結婚して10年…やっと…うぅっ…」
堪えていた涙が一気に溢れ出した。
刑事も、かける言葉がなかったのか黙って距離をおいた。
刑事のスマホが鳴った。
「なんだと?わかった。
引き続き捜査してくれ。」
話が終わって俺の元に刑事が来た。
「同僚に、お子さんが居たこと、ご存じでしたか?」
「えっ?…」
結婚は知っていたが結羽が産まれて社内で言いふらしていた時も『うちは、まだなんですよ。』と笑っていた。
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