第1章

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「寺嶋さん、気持ちはわかりますが…」 「やっと出来た子なんです。」 「えっ?」 「結婚して10年…やっと…うぅっ…」 堪えていた涙が一気に溢れ出した。 刑事も、かける言葉がなかったのか黙って距離をおいた。 刑事のスマホが鳴った。 「なんだと?わかった。 引き続き捜査してくれ。」 話が終わって俺の元に刑事が来た。 「同僚に、お子さんが居たこと、ご存じでしたか?」 「えっ?…」 結婚は知っていたが結羽が産まれて社内で言いふらしていた時も『うちは、まだなんですよ。』と笑っていた。
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