第1章

20/31
前へ
/31ページ
次へ
署に入ると、奥の部屋に通された。 刑事の後を付いていく。 はやる気持ちを抑えて… 扉を開ける。 敷物に座る小さな体… 俺たちを見つけてパアッと花が咲いた様な笑顔を向けてくる。 「「結羽!」」 小さな手を思い切り広げて覚束ない脚で俺たちを呼ぶ。 「パ……パ!マァマァ!」 あいらしい結羽…… 俺たちの宝物… 駆け寄って二人で結羽を抱きしめた。 パパ、マァマァを繰り返し屈託ない笑顔を向けてくれる。 この笑顔を守らなければ… 止めどなく流れる涙の中、俺は誓った。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加