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ベティは淡々と、この世界が救われる方法を話した。
このままでは異世界戦争で多大な犠牲が出る。そこで、多くの異世界を旅して回る放浪の魔女であったベティが、その打開策を打ち出したのだという。つまり、戦争ではなく――腕の立つ剣士達による武術会を開いて、この世界の頂点に立つ存在を決めてはどうか、とディアレストの王に提案したのである。
それぞれの世界から少数の勇者という名の代表者を選び、ルールの上で戦って勝敗を決する。そして、勝者の世界が全ての決定権と生存権を持つ、というものだ。侵略することによって移り住む異世界をぼろぼろにしてしまうのは困る、と思っていたディアレストの王はこれを快諾した。彼らは他のどんな世界の住人達より屈強であり、戦闘能力の高さで他の人間達に引けを取ることはないと信じていたからである。
『お前たちの世界が生き残るためには、お前たちの勇者が優勝するしかないのだ。さあ、戦士を選べ。運命に抗ってみるといい。ディアレストに勝てば、この世界は滅ぼされることなく救われることだろう』
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