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母の顔の色を見たとき、きっと死んでしまったんだと思った。
そしてそうしたのは座り込んで動かない父だと感じた。
警察がくるまでの間、生まれたばかりの弟は泣き続け、父はやっぱり動かなかった。
こうなってしまったのは自分のせいだと私は思っていた。
私が母と一緒に部屋に入っていればこの事態は防げたはずだと幼いながらにとても後悔をした。
隣人に母の実家へ電話をしてもらい、祖父母が迎えに来てくれるまでずっと自分を責めていた。
祖母の顔を見て初めて涙がでた。
どうしようもなく不安だった。
でも、弟を守らなくては、と幼い私は気丈に振る舞った。
祖父母の前でももう泣くことはなかった。
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