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結局、あれから何回かして、疲れ果てた今……夕焼けが、綺麗だった。
前より少し大きくなったお風呂で二人、ミヤの背中を抱きながら、入る、湯船。
「あーあ、片付け…できなかったね?」
ミヤが俺の手を握り、振り返る。
「んー、夕飯食べてからやるか」
軽く唇を合わせる。
「ご飯…用意してないよ?」
「だな……出前でもとるか」
「お寿司がいい」
「…ミヤはピザとか言うと思った」
ふふっと笑って、
「米好き」
体を俺の方に向け、首に腕を絡ませた。
俺の腿に乗るミヤ……
…当たってる。当たってるよナニが。
「それに、お祝いと言えばーーお寿司でしょお?」
立ち上がる感情とナニかを抑えつつ、
「……そうだな。それだ…お寿司だな…」
大人な俺を、何とか持ちこたえた。
そういえば、タオルだって、出してない。
ずぶ濡れのまま、二人でタオルの入っている箱を探す。
「あ、あった」
俺が見つけたもんだから、ミヤはちょっと悔しそう。あーあと、下着とパジャマも見つけなきゃ。
パジャマで出前を受け取るのって、ちょっと幸せ。
家族みたいだ。もう俺は、家族だと思ってるけど。
家族…?夫婦?ーー何でもいい。ミヤとは深く繋がってるってことだ。
醤油やワサビはお寿司に付いてた。あと小皿も。そのうち…食器類なんかも揃えたい。
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