一緒になってみた。【ヒロ】

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ここへ来る前に買って、冷蔵庫が動いてからすぐ冷やしてたシャンパンで、乾杯。 あぁ、お祝いっぽい。 「ミヤ……?」 「ん?」 俺は寿司を食べる前に、正座して、 ミヤに言った。 「改めて……俺と、一緒になって下さい」 頭を下げると、ミヤも持ってた箸を置いて、正座する。 「あ、はい…なります…。お願いします」 お辞儀した。 「あと……」 ミヤの目を見つめて、 「ミヤの未来を、俺に下さい」 「……え…」 ずっと言おうと思ってた、言いたかったことを口に乗せたら…なんか、プロポーズみたいになった。 そうだ、これはプロポーズなんだ。 俺が、ミヤをもらう為の。 「子供とか、家族とか……そんなん、あげられないけど。ずっと、大事にするよ。ミヤが死ぬまでずっと。そばにいる。だから……」 「……」 ミヤの瞳に涙が溜まっていくのが見えた。 「ミヤを下さい」 「…え……嘘…なんか…なんか、嬉しい……」 下を向いた瞬間、それは一粒、綺麗に流れた。 「…プロポーズみたいだ…」 同じことを、考えてる。 「…ありがとう…嬉しい…」 涙がおさまるまでずっと〝嬉しい〟って言ってくれるから。おさまるまでずっと、後ろから……抱きしめてた。 長過ぎる長袖を、上に感じながら。 嗚咽が少しずつ、落ち着くと、 「…長生きしてね」 急に堅実的なことを漏らす。     
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