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「さて――さすがに、綺麗に片づけないとな」
本当は、俺も譲さんのように心地よい疲労感の中で眠りにつきたかったが、このままと言う訳にもいかず。
足音を立てないように一階に降り、洗面所からタオルを拝借して譲さんの身体を隅々まで拭き、着替えさせる。二人の汗でびしょびしょに濡れた布団のシーツも剥ぎ取る。俺のために用意されていた敷布団のシーツを取って、譲さんのベッドに広げた。
今からシャワーを浴びたいが、自分の家でもないし、それは出来ない。俺も自分の身体を拭いて、さっきまで身に着けていた衣服に身を包む。
譲さんを見ると、安心しきった顔で小さく寝息を立てていた。……天使みたいだ。
その愛らしい唇にキスをして、俺も心地よく自分の布団に包まった。
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