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……な、に……? 「――やっと、起きたね」 「え?」 「今に女の子みたくなれるよ、譲さん」 「な……にが……?」  目を大きく見開いて口元だけ真っ白な歯を剥いて笑う辻浦君。僕は今し方自分の身に起きた事が理解出来ず混乱の渦に飲まれたままだ。 「この辺……」  中で辻浦君のものが僕の中の何かに擦れた瞬間、 「ぇ、っくっ!――っあぁああっ」 「しっ、さすがに声大きいです。ああでも、いいなぁ」  ガツガツと辻浦君のものが中を擦る度に、前を擦られるのと違う、快楽そのもののような痺れが下肢から全身を津波のように襲ってきて――    何だこれ意味が解らないどうして、オカシイ僕の身体じゃ、言うことを聞かない……っ! 「ぁ、や、これっ、――っっ!!!」 「声、録音したいくらい可愛い、可愛いけど、さすがに大きいよ、譲さん……」 「ぁあっ、やっ、だ、抜い、抜いてこ、ぐっ、これ、……変っ、ぁ、んっ?! っひ――!!」 「譲さん……」  快楽の業火に炙られた身体は意識も朦朧として差し出された舌に自ら絡み付いていた。  ふわふわ、おかしい、こんなの、気持ち悪いのに、嫌なんだ本当に今すぐ止めて、こんなの知りたくなかったこんな風に卑猥な僕を見たくなかったこんな声は知らない、僕の声じゃない僕が出したくて出してるんじゃない、こんな―― 「ぁ、っあ、!つじ、う」 「っ、は、っゆず、るさ……」  しがみついて足を絡めて縋り付いて息も絶え絶えに喘いで。   辻浦君がすぐ傍で吐いた息なんて吸いたくない、辻浦君の唾液なんか飲みたくない……!  嫌だ。  嫌なのに……っ! 「っは…で、出る…で、ぁあ!!」 「俺もそろそろ、く、限界っ……譲さん、エロ過ぎ……っ」  自分の性器から滴る先走りが辻浦君に揺さ振られた勢いで腹に飛ぶ。   辻浦君の動きが更に速まって、僕を絶頂へと立たせようとしている。 「だめ、だめだめ、やだ抜い、抜いてっ、ぁあっ、ぁあっ、――っっ!!」  そしてそこから突き落とそうとしている。  奈落の底に。  痺れるような蕩けるような甘い余韻を下肢に残しながら、僕は意識を手放した。
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