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数年後、僕らは16歳。高校生になった。 小学校卒業後同じ中学校、違う中学校に進む人も居た。八上さんはどこに行ったのかは誰も知らなかったが、誰とも違う中学校に進んだらしい。 今日は高校の入学式。高校からまた同じになる人も居るようで何だかソワソワする。 入学式のあと、クラス分けが発表され、新入生の僕らはそれぞれ教室に向かい、初めてのホームルームが行われた。 初めてのホームルームと言えばまずは自己紹介から。 担任の先生が端の席に座った人から順に当てて行く。 「次、飯田」 先生が当てると、細身で身長もあまり高くない男子が立ち上がる。 「飯田智希です。☆○中学校から来ました。よろしくお願いします」 飯田君だ。小学校の頃、身体も態度も大きかった彼。高校生の今はその影も見えない。どこか窶れ、暗いようにも見える。 だけど、間違いない。あの飯田俊樹君だ。 「次、真島」 次々と進んでゆき、僕の番になる。 「真島悠です。△△中学から来ました。顔見知りの人もそうじゃない人も仲良くしてください。よろしくお願いします」 出来るだけ明るく自己紹介を済ませる。 こういうのは第一印象が重要だとどこかで聞いたことがある。 その後他のクラスメイトも次々と自己紹介を済ませる。 「次、八上」 八上……?小学校の時に居た八上サーシャさん?そう思い、立ち上がった女子を見る。 「八上紗綾です。○○中学から来ました。よろしくお願いします」 黒い髪に黒い瞳。名前もサーシャじゃなくて紗綾。同じ苗字の別人のようだ…… 僕の知る八上さんじゃない事が分かるとホッと安堵した。
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