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蓮がいなくなったBARに1人で座る私。
カウンターに置かれた紙を持って立ち上がる。
チャリン、と音を立てて店を出た。
夜の繁華街を歩く。
成瀬蓮…。
蓮の声が今も耳の中で響く。
二つ折りされた紙を開いて携帯を触る。
「もしもし。」
携帯の奥から聞こえる甘い声…。
「蓮…」
「早いね。必ず連絡をして来ると思ってたよ」
蓮がくすっと笑う声が聞こえた。
それだけで体が火照る。
「迎えに行く。場所は?」
「さっきのBARの近く…」
「大人しく待っててね?」
それだけで電話は切れた。
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