1[ケリスという少女]

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ウェルダル家に渡ったケリスは再び辛い日々が始まると思ったが、いざ生活が始まると、衣食住は堅く施されており、教養も受けられた。仕事も真っ当な炊事、洗濯、掃除である。しかも皮肉にも幼少時に無理矢理教え込まれた技術のお陰で人並み以上の成果を上げられた しかし特に目立った成果があった。それは、バナードが半分冗談で行わせたMSの操縦技術だ。初めてのシミュレーションでトップの成績を叩き上げたケリス。その後も射撃技術も近接戦闘技術も好成績だった 裏社会にいた頃だ。当時8歳だったケリスはある組織で特殊な訓練を受けさせられていた。少年少女が極秘で行われた阿頼耶識と同等の動きを身に付ける訓練。その訓練はもはや人の行うべきものではなかった。与えられた訓練内容を実行できなかった子供は慈悲も無く殺されていく。ケリスは訓練に耐えられず、その組織から逃げ出した。それは命辛々で… 組織から逃げ出したとは言え彼女はギャラルホルンの一般兵士以上の戦闘と操縦技術は会得していた。が、バナードの見立てでは生まれ持った戦う才能を持っているという。それを見て、彼女を直近の世話役兼警護。そして自警隊の隊長の任を授けた。ケリスは受けた任を現在も見事に果たしており、回りも認めていた
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