深夜の襲撃

8/12

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
コンッ、ガッ、と木刀がぶつかり合う度、音が響く。 くそ、やっぱり姉ちゃん強ぇ。 ここだと思って打ち込んでも、受けられ、かわされる。 ぼうっとしてたらすぐに姉ちゃんの攻撃がくるから、少しも油断できない。 早く終わらせたいのに、ままならない。 「はぁ……、はぁ……」 夜とはいえただでさえ気温が高い中、これだけ打ち合っていたら、息も上がる。 「もう終わりか?」 くそ。 流れる汗が目に入ってしみる。 姉ちゃんだって、呼吸が乱れてる。 チャンスはあるはずだ。 「まだまだっ!」 手の甲で汗をぬぐって、木刀を握り直すと、もう一度姉ちゃんに向っていった。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加