〇〇になりたくて

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縄 「縄になりたい」 「何藪から棒に。縄で何するの?」 一服してる最中にいきなり鬼灯が言い出した。 「タオさん、その辺に縄ありません?」 「話聞けよ」 どうも何かに集中すると加々知は人の話を聞かない。僕も似たり寄ったりだけど、加々知ほどではないと思う。 倉庫から縄を探し出したタオくんに礼を言いながら、その縄を持って僕の所まで来る。そして徐に携帯を出すと検索し始めた。 「言っとくけど、鞭とか大人の玩具とか無いからね」 「…欲しいんですか?」 「要らないよ!!」 目をまんまるにして驚く加々知に僕もドン引きする。要らないとはいえ、興味まで無いとは限らないからだ。そう思ってしまった僕自身にもドン引きものだが。 ほら、僕だって健全な成人男性だし?色々試したい事とかってあるじゃん。 縄で加々知を縛ったり……んん? 「……もしかして後手縛りを検索してたりする?」 「貴方エスパーか何かですか?!」 「いや僕はあくまで漢方医だから。やっぱり興味…あるんだ?」 加々知もタオくんも成人男性だし…うん。 「今夜貴方の部屋にお邪魔しても宜しいですか?」 「構わないけど?」 「じゃあ俺は久し振りに里帰りしてきますね」 「あ、うん」 何かを察したのか荷物を纏め始めるタオくん。幾分目が死んでいるように見えるのは僕の気のせいかな? その夜、一緒に風呂に入り体の洗いっこして、ゆっくり湯船に浸かる。上がったら後手縛りやその他諸々を習得した加々知が、買い足した縄と共に僕を宙に吊し上げ楽しく?遊んだ。いや、僕は遊ばれたのか?? 誰か説明求む!!
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