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「これで説明は終わりかな!この後は書類持って寮の方に行ってもらえれば大丈夫だよ」
長かった説明が唐突な理事長の元気な声で、不自然に終わりを迎えた。
まさかこうも汚ねえ方向に着地するとは夢にも思わなかったよ。
「わかりました。ありがとうございました!ところでその書類はどこに?」
「え!そこになかった?」
ないです。
「なかったら生徒会室かも。じゃあ、生徒会室で書類もらってから寮の方に行ってもらえるかい?伊勢崎くん、申し訳ないけど一緒に行ってあげて」
「ああ、わかりました」
ごめんねー!と理事長が言ったのを最後に俺達は理事長室を出た。ここの大人達はテンションが高え。上野びっくり
「さて、行きましょうか」
「あっお願いします」
「そういえば、さっきの理事長室に行けば分かると言った生徒会委員選出の方法についてですが、
あれ抱きたい・抱かれたいランキングで決まるんですよ…」
急なカミングアウトにしん…と辺りが静まり返る。
嘘だろ、お前?という意味を込めて伊勢崎先輩を見つめようとするが、伊勢崎先輩が執拗に目をそらしてくる。
「おい俺の目を見ろ!伊勢崎ぃ!」
「先輩を呼び捨てにするんじゃありません」
頭を叩かれた。
「詳細は聞かないでおきますね…」
「そうして下さい。」
「そして、これから俺たちが行く場所は?」
「抱きたい・抱かれたいランキング上位勢の巣窟です」
「………“必ず手に入れる 天下も、お前も”とか言われちゃいます?」
「あ"ーあの人なら言いかねないですよ」
それは、聞いてみたい。
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