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ううん??さっきから知り合い面してくる奴が異常に多い。俺が悪いのか?俺は記憶喪失?俺は認知症?俺は老人。
楽しそうな名前の有楽町さんは金髪を後ろで少し結んでいる。ウワ、良く見るチャラい人だ!そして、とても頭がゆるそうな喋り方をしている!逃っげろ~!
「俺、人に頼まれて手紙?渡しに来ただけなので。ここで大丈夫です。」
どうぞ、と会計さんに渡した。
「ええ!?親衛隊の子じゃないのお!?」
「…?親衛隊ってなんですか」
地下アイドルかな?
俺が謎に思っていると会計は驚いた顔を見せる。驚いた顔も勿論イケメン。なんかスチル集めてる気分になってくる。
「あー、もしかしてこの学校の子じゃない、とか…?」
「転校してきました。4月からこの学校の子になります。」
「へえー!よろしくぅ!」
有楽町さんはにこにこと明るい笑顔でそう言った
思ったより良識ある人間だった。頭ゆるそうとか言ってごめんな。
「よろしくお願いします」
「折角だからぁ、上がってー?」
「え、いや大丈…」
断ろうとした刹那、腕を引っ張られた。
「うおう!?」
何をしている!という気持ちで顔を上げると有楽町さんがなんだかにやにやと恐ろしい笑みを浮かべているのを見てしまった。SANチェック。
「だめだよお、もっと警戒しなきゃ」
あ、こいつはまずいやつだ
そうと思った頃にはもう遅い。後ろでドアの鍵が閉まる音がした。
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