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「…この前の会話成り立たねえ奴かよ」
メッシュ野郎がこちらを見てくる。
俺がこいつと会話成り立たなかったことあったか?すごい喧嘩腰でくるじゃん。やっぱ嫌な奴かこいつ
「ちゃんと会話したやろがい!」
「だからちゃんと敬語を使え!」
「ええ!メッシュマン年上なんですか?!」
「年上だし、俺の名前は日比谷千だがこの際どうでもいい。和泉にはタメ口でもいいんだよ。
俺を敬う理由は、
俺がこの学校の生徒会長だからだ。」
「う~ん、暴論…」
生徒会長は新見さんだし
「おい」
「逆に私を敬うべきですよ」
「おい」
「ですよねえ。自称生徒会長って頭おかしくないですか?」
「あ"?」
「彼は自分が次期生徒会長になると信じて疑わない可哀想な男なんですよ」
「この人生徒会長になっちゃうんですかあ!?」
「ほら、耳を澄ませてみなさい」
伊勢崎先輩が呆れた顔で言ってくるので、周囲の音に集中する
「日比谷様…今日もかっこいい…」
「おい和泉可哀想とか好き勝手言いやがって」
メッシュがうるせえ
「ほんと素敵…」
「おい聞いてんのか」
うるせえ
「一度でいいから抱かれたい!」
「ウッワア…」
耳を澄ませれば確かに称賛の声が聞こえる。最後のとか愛がやべえな。たまにメッシュ野郎の雑音が入ってくるけど。
美形ではないが、かわいらしい顔をした生徒達がうっとりしながらメッシュ野郎を称賛しているようだ。
「俺この学校に来て初めて恐ろしいと思いました。」
「今更ですか」
「確かに見てくれだけはいいですもんね」
隣のメッシュ野郎を見る。
綺麗な黒髪に謎メッシュ、意志の強そうな澄んだ瞳。あと脚が長え
伊勢崎先輩の方を見ていたメッシュはこちらに顔を向けてきた。ウワ
「そんなに見てどうした?俺に惚れたか?」
………ひ、ひえ~~さっきまで馬鹿にされてた人が言うセリフじゃねえ。どこでそのテンションに戻ったの
「こっわ…僕食べ終わったんでもう行きますね。さよなら」
その声と同時に高崎も目を開け、立ち上がる。お前起きてやがったな
「は?おいこら待て」
「さよなら上野くん」
二人の声を背に俺達は食堂を出た。伊勢崎先輩には手を振っておきました。
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