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「しっかし…意外にも伊勢崎先輩との再会が早かった」
「すごい気に入られてたな」
あの後、特にすることもない俺達は部屋に戻りました。そんで今テレビを見てます。暇なので。
「あれは気に入られてたのか…?」
「4月に会いましょう」「はい!(にっこり)」とか言って次の日に会ってしまった
まあ、言っても明日から4月。明日から学校が始まってしまうのだ。
「この学校始まるの早くない?」
4月1日からって何
「まあな。俺は年がら年中学校にいるからそんな気になんないけど。
そういや上野ってクラスどこ?」
「A」
「俺と同じじゃん。上野結構勉強できんのな」
「そっか、これって学力順だっけ。お前こそ勉強できたのかよ」
「それなりに」
二人して知能レベル低そうな会話してるけど勉強はできるらしい。摩訶不思議。
それにしても……
「クラスも部屋も一緒かー…
長い付き合いもあるもんだ。」
転校を繰り返してきたから、俺の周りにいる人はいつも違って。
「長い付き合い」。それは短い付き合いしかなかった俺には馴染みのない感覚だけど、高崎とならきっと大丈夫だろう。
「まあ、これからよろしくお願いしますね高崎くん」
テレビに向けた顔はそのままに、横にいる高崎にそう言った。
「センチメンタル上野?」
高崎は顔を俺の方に向けてふざけたことを言ってくる
「うるせえ。いい雰囲気のまま終わらせろ」
今エモいシーンなんだよ
高崎は笑いながら、
「こちらこそよろしく」と言った。
明日から学校が始まります。
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