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この村には存在しない学校が存在すると言う噂。
大方そんなもの信じるはずもない。
「知ってる?また隣のクラスから1人減ったんだってー」
「知ってるー!それも絶対噂の所に連れて行かれたんだわ!」
そうクラスの女子達が噂している。
「バカバカしい…」
そう呟くと
「あっ!君今馬鹿にしたでしょ?」
そう言いながら、噂していた女子が近づいてきた。
「東凪っ!」
その女子は俺の幼稚園からの幼なじみだが一言も喋った事のない東凪夕季(とうなぎゆうき)だった。
「高橋遠儀(たかはしとおぎ)! バカバカしいとはなに?」
そう東凪に言われた。
「そりゃーバカバカしいだろ?存在しない噂の話なんかして馬鹿らしい。」
遠儀は東凪に喧嘩を売るように言った。
「成績だって私の方が上なのにこんな頭の悪い奴にバカバカしいなんて言われたくないわ!」
遠儀は東凪にそう言われ席を立ち上がり東凪の胸ぐらを掴み言った。
「なら証明しろよ!今ここに出せよ!」
「証明ならできるわ!今は出せないけれども…」
そういいながら東凪はそっぽを向いた。
「なんだよ結局証明出来ねんじゃねぇかよ!」
そう遠儀が言うと、東凪がすかさず聞いた。
「だったらくるかしら?本日の深夜丑三つ時に観音時神社に来れば証明してあげるわよ!」
そう東凪は遠儀に啖呵を切った。
遠儀は迷いもせず答えた。
「あぁ!いくよ!」
そう言った割に後悔しながら遠儀は家路に着いた。
「はぁー行くのかぁーバカバカしい…」
そういいながら神社へと向かった。
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