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遠儀が目を覚ますと、見知らぬ場所にいた。
そこは、古い学校のようにも思えた。
「ここどこだ?」
遠儀が周りを見渡すと左側に誰か女の子がうつ伏せに倒れていた。
「おい大丈夫か?」
遠儀がその女の子を起こし、ひっくり返すとそれは東凪のグループにいた女の子帝道(ていどう)有梨空(ありあ)だった。
「んっ…あぁ…高橋君…ここは?」
遠儀は答えた。
「いゃ…分からない…多分古い学校の中だと思うんだけど…」
不安そうに遠儀が有梨空に答えると、有梨空が震えながら言った。
「本当に呪縛学校の中に入ってしまったの?」
すると、遠儀は有梨空に聞いた。
「呪縛学校ってなんだ?もしかしてさっき東凪がやったあれか?」
すると、有梨空は遠儀に言った。
「高橋君!夕季から噂について聞いてないの?!」
遠儀は不思議そうに答えた。
「何をだ?何も聞いてないけど…俺はただ噂の学校を出すって言うから証明しろって言っただけ、だけど?」
すると、頭を抱えながら有梨空は言った。
「本当に言わなかったんだね、夕季…ほんと頑固」
そう勿体つける有梨空に遠儀はイライラしながら言った。
「早く教えろよ!」
すると、有梨空は遠儀を落ち着かせ話した。
「私たちが住んでいる街には噂があったのは知ってるよね?」
すると遠儀はコクリと頷いた。
「その噂に登場する学校がすなわち『呪縛学校』これを特殊な呪文と儀式で呼び出しこの学校から生還出来たものは自分の願いを叶えられると言うものなの」
それを聞いた遠儀は立ち上がり、怒りながら言った。
「東凪の奴!これを知っていながら!!」
すると、怒る遠儀の腕を有梨空は引っ張った。
「待って!まだ続きがあるの…」
そう有梨空が言うと大人しく遠儀は座り話を聞くことにした。
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