【序】麻雀を語ることの難しさ

7/13
前へ
/110ページ
次へ
『飯食ってくる』とMが出ていくとSさんが 『Mはまだ高レートやる腕はないのに、しょうかないな』と呟いた。周りにいた連中も頷く。本人には決して言わないあたり、博打打ちの習性でもある。常連で仲良くしていても、落ちている金は拾おうというのだ。 『Mの悪いところはね、形だけ上級者の真似をするところだよ。引く必要のないところで引いている。あれなら全部行った方がまだいい』Sさんは続ける。 『みんなに質問とかしてるけど、Mの総合力じゃ、そのアドバイスは生かせない。彼にとってこの店はプラスにならないだろうなぁ』
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

375人が本棚に入れています
本棚に追加