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司は投げる場所に向かう。
「けど…ここだと狭いし、窓に当たると割れるし、グラウンドとか広い場所の方が………」
「心配するな!!気をつけて投げれば大丈夫さ!!それに、キャッチャーやってた真人が捕れない筈がない!!俺が保証する!!」
きっぱり断言する。
昨日会ってすぐ、信用しすぎだ。
真人をかなり信頼しているようだ。
でも、悪い気はしない。
野球部の人間に嫌悪感を抱いていたのに、不思議と司に対しては、そういった感情が湧かない。
(信じてもいいのかな……………)
心の中の自分に自問自答する。
「真人!!ぼんやりするな!!投げるぞ!!」
「えっ!!わっ!!待っ待って!!!」
司は投球動作に入り、焦る真人に向かってボールを投げた。
ボールは円を描くように、緩い動きで真人に落ちる。
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