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「ううう………」
手帳を没収されては、無視するわけにはいかない。
他に手帳を取り戻す手立てが浮かばぬまま
時間が刻々と過ぎていった。
ついに…放課後を迎えた。
弘司が真人に駆け寄る。
「俺は部活に行くわ。真人も遅れないように、先輩のとこに行くんだぞ!!」
「なぁ弘司。先輩に頼んで手帳を返してもらえるように言ってくれない?」
藁にも縋る思いで、目の前の友人に懇願する。
「無理や。俺部活やし。言っても無駄だ。自分の手で取り返せ!!」
「何だよ…弘司冷たいな。俺の身に何かあったらお前のせいだぞ!!」
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