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7時。 眠っていたような改札が一斉に稼働し始め、同時にレジスタンスたちが走り出した。 まずはこの井の頭線改札を抜けなければならない。 猛スピードでホームを駆け抜けるリウがその手にPASMOを握りしめた時、改札前の天井から突然、軍服を纏う複数の人間が降って来た。 地面に降り立つ彼らは皆、左腕に王立軍の腕章をしている。 ターミナルフォースの戦士たちだ。 戦士たちは向かって来るレジスタンスを迎え撃つように剣を抜くと、次から次へと薙ぎ払っていく。 前方で無惨にも倒れて行くレジスタンスの光景にリウは一瞬怯みそうになりながらも、自分を鼓舞するように叫びながら、真っ直ぐに改札へと突っ込んだ。 脳よりも先に身体が反応する。 咄嗟に重心を低くし、滑り込むような態勢で自動改札の読み取り機にPASMOをタッチしたリウの髪の毛は、戦士によって振り払われた剣で数センチ切れていた。 背後で戦士の舌打ちが聞こえる。 井の頭線改札を通過したリウは、よろめきながらも何とか持ち直し、走り出した。 「うわぁぁぁぁ!!」 みやちん……!? 叫び声に思わず足を止め、振り返る。目に飛び込んできたのは改札の中でひとりの戦士がみやちんに向かい、今まさに剣を抜こうと柄に手を掛ける姿だった。 「みやちん!!」 リウは咄嗟に踵を返そうとしたが、その腕を力強く掴まれ前方へと引っ張られた。 すぎちんだった。 「戻ったら死ぬぞ!!」 返事をする間も無く、リウはすぎちんとともに再び走り出す。 そうだ、戻ることなんて出来ない。戦うと決めた俺たちは、このまま進むしかない。
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