【幕間2】 船霊祭 -陸に上がった人魚-

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「うん。ロワールハイネス号の船体のペンキと同じ色だ」 「――ペンキ?」 「そう。エルシーア海より青味が強い色だけど。それが?」  シャインの言葉にロワールは体を強ばらせていた。  だがシャインは不思議そうにロワールを見つめている。 「どうかしたのかい? ロワール。口開けたまま、呆然としちゃって――」 「もうっ! そうじゃなくて!!」  ロワールは思わず両手に拳を握りしめて叫んでいた。 「シャイン! もっと言い方っていうものがあるでしょ?」 「……言い方?」 「そ、そうよ」  シャインは額に手をやり、眉間を寄せて考え込んでいる。  鈍感なのかわざとなのか。  ロワールはそれに体がむずむずするほどのもどかしさを覚えながら、何故自分がこんな恥ずかしい事を言わなければならないのか、それを疑問に思いつつも口にした。
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