【幕間2】 船霊祭 -シャインの本心-

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 頬と頬が触れあう近い距離だというのに、シャインの視線は自身が抱く思いと同じように、まっすぐロワールをとらえている。  シャインがロワールハイネス号へ抱いている想いの深さは尋常ではない。  それがわかっているから、余計ロワールは気恥ずかしさを覚えた。  ――そんな迷いのない目で見つめないで。  シャインの気持ちはとてもうれしいが、それが一層あることを強く意識させられる。  どんなに願っても、私は――。 「君が……もしも――」  やはり、シャインもそれを思っている。  ロワールはシャインの視線から背けるように目を閉じた。  本当は耳を塞ぎたかったが、シャインの肩に回したそれは、彼の手が乗っていて動かす事ができない。  けれど何時まで待っても、ロワールが恐れているその言葉をシャインは口にしなかった。その代わり、ロワールの手を掴んでいる彼のそれが、一瞬だけ強く握りしめられた。
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