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ジャーヴィスの背中には、見た所十数個のガラス片が突き立っていて、紺色の航海服にあちこち血の黒い染みが広がっている。
「艦長?」
「黙ってそのまま動かないでくれ。少し痛いが、我慢してくれ……」
声が震えるとジャーヴィスに不安を与えてしまう。
叱咤するようにシャインは言うと、ジャーヴィスの苦痛を察しながら、突き立った鋭いガラス片を、ひとつひとつ手で取り払った。
目に見える大きなものはすべて取ったが、周囲は暗いし、小さいものは手で取り除くことなどできない。
やむを得ずシャインは、自分の航海服のケープを取り外して、ジャーヴィスの背中を覆い包帯代わりに巻きつけた。
けれど早く医者に適切な処置をしてもらわねばならないのは明らかだった。
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