3-23 決断

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「……あの子を沈めるの? そして私も」  階段に足をかけようとした時、静かな声が辺りに響いた。  どちらかといえば、とがめるような感情の、冷たい、女性の声。  シャインは何も答えず頭を垂れた。  船の精霊と話ができる自分を、この時ほど恨めしく感じながら。  話しかけないで欲しかった。  そうすれば、ただの“物”として扱えたのだ。  エルガード号とファスガード号を。 「エルガードが、姉であるあなたを砲撃しています。勿論それは、エルガードが海賊に奪われてしまったせいです。しかし……」
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