3-27 憎しみの炎

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「俺を信じていた、なんて言うなよ? 今更? 俺は最初から海軍に紛れ込むために“航海士ヴィズル”という役を演じていただけなんだ。いいか、お前が勝手に俺を信じたんだ!」 「ああ、信じていたいさ。今だってね! あの人のせいで、どうして君がこんなことをしなくてはならないのか、それを聞くまで簡単に殺せると思うな」  シャインは語気鋭く言い返した。  こんな強がりを言った所で、たいした抵抗にならないのは分かっているが。  ヴィズルがほんの少し、剣に力を加えればそれで終わる。  だからこそ知りたかった。  父アドビスが過去に何をやっていたのか。あるいは、どんな罪を犯していたのか。  ヴィズルがアドビスを憎み続ける理由を、どうしても知りたいと思った。 「ヴィズル。君は、一体何者なんだい?」
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