3-29 選択

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 別の白い腕が現れた。俺は思わず辺りを見回した。  顔、顔、顔――。  闇の中に浮かび上がった幾つものそれが、俺を取り巻きじっと見つめている。  ――俺が、選んだ。 「そう。俺達をここに沈めたのはお前だ。シャイン」  背後から誰かが俺の腕を掴む。足を掴む。  もうあの青色すら見えない闇の底へと引っ張っていく……。
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