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手紙に関しては見る必要がない。
差出人もその内容もわかっている。
五年以上実家に便りを出していないのだ。
妹が心配するのも当然だ。
けれどジャーヴィスは返事を出すつもりがない。
何か自分の身に起きれば海軍省が実家に連絡してくれる。
何も便りがないのは自分が無事だという証。
そう妹には告げたはずなのに――。
ジャーヴィスは軽くため息をつきながら、一人苦笑した。
「さて、久々にのんびりさせてもらうかな」
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