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絵姿の一枚でも残っていれば、その顔を知ることもできただろう。
しかしアドビスはもとより実妹のリオーネですら、在りし日の彼女の事を思い出させるようなものを何一つ見せてくれない。
幼心に、母親の話をこのふたりに聞くのは禁忌だとシャインは感じていた。
アドビスが彼女を死に追いやったことを知ってから。
あの男は……どんな手段もいとわないのだ。
目的を達成する為なら、愛した者ですら……その手にかけられるのだから。
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