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「あなたの言われる意味がわかりません」
「……わからぬなら、わかる必要がないということだ」
――いつだってそうだ。
吐き捨てるように呟くアドビスの声を聞きながら、シャインは思った。
「帰れ。ここはお前の来る所ではない」
胃がきりきりと痛んだ。
無意識の内に歯を食いしばってしまう。
機嫌の悪いアドビスとはいつもこうなのだ。
彼はいつだって、一方的にすべてを否定するのだ。
自分の存在さえも。
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