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「やっぱり外はいいわー。六日間も修理ドックの中に入ってたんだもの。退屈で退屈でしょうがなかったわ」
沈みゆく夕日と同じ茜色の髪を風に揺らしながら、ロワールはロワールハイネス号の船尾の手すりに寄り掛かり、紅色に染まっていく景色を眺めていた。
先日海賊ストームを捕らえる際にロワールが壊してしまった箇所の修理のため、ロワールハイネス号は海軍本部の東側にある修理ドックに入っていた。
よって船内には誰も乗っていない。
シャインを始め水兵達はその間上陸休暇となり、全員船を下りているのだった。
休暇といってもたった一週間で、それも実は今日で終わる。
明日の朝9時には、懐かしいといえば大袈裟だが、久しぶりと思える面々が、再びロワールハイネス号に乗り込んでくる。
みかけはひょろっとして頼りないが、見張りに立たせたら魚を追うカモメのように、優れた視力を披露するエリックや、でかい図体でその顔も強面なのに、性格はおっとりした水兵のエルマ。
他の水兵達の名前までは出てこないが、幾人かその顔が思い出された。
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