【第3話・幕間】ささやかな反抗

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『今回だけは私の負けを認めよう。リュイーシャの形見だ。お前が持つがいい。だが二度と、こんな手が私に通じると思うな』  きつい口調とは裏腹に、触れているアドビスの手はとても温かかった。  あの冷たいワイン蔵へ引っ張っていった時のような、荒々しいそれとはまったく違う、大きくて優しい――父親の手。    シャインは指を動かし、そっとアドビスの手を握りしめた。  振り解かれると思ったそれは、いつまでもシャインの手を包み込むように、放さないでいてくれたのだった。  心地よい、穏やかな眠りに落ちていくまで。 【幕間】ささやかな反抗 ―完―            ・・・第3話本編へと続く 19347a9b-184a-48cb-b8e2-5e83902e9667
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