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「豆乳飲みなさい、豆乳。月経前症候群には大豆イソフラボンよ！」

実家に帰省していることを伝えようと、久しぶりに美貴に電話をかけた。

美貴はわたしの話を聞くなり、まるで学生時代と変わらない威勢のよさで語りだす。

「わたしもね、どうしてこんなにイライラするんだろうって時があってね。調べたわけよ。だいたい生理前なんだよね。もう不幸のどん底にいるみたいに辛くなって、なんでもないのに涙が出て止まらない日もあったし。
ホルモンの影響はさ、一滴でプール一杯分の水に影響与えるって中学の時の先生が言ってたよね。そんなのに意思の力で逆らえないよ」

なんでもないような些細なことが、辛くて仕方なかった。美貴はそう言う。

「今は子どももだいぶ手がかからなくなったし、わたしも要領よく家事が熟せるようになったし、楽になったよ」

これからは老後の趣味を見つけるんだなんて、まだそれは早いんじゃない？

「歳とって新しいこと覚えるのは大変なんだから！ 今からちょっとずつ覚えていかないと」

美貴と話すとそのパワーに圧倒される。

どんなことにも改善策があるんだって気付かされる。