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───....
「ここが最後ね。
美術室よ。
棟が離れてるから分からなくなるかもしれないけど、クラスの誰かに聞いたら大丈夫だと思うわ。」
「分からなくなったら黒川さんに聞くよ。」
「私でもちゃんと教えるけれど、私じゃなくても...。」
ガラガラ
「て、ちょっと!勝手に入ったら...」
私の言葉を無視して、金髪ハーフは美術室のドアを開けた。
「誰もいないよ。大丈夫。」
勝手に入っていくのでついて行く。
「いやでも、そのうち美術部員の人達が来るわ。出ましょ。」
金髪ハーフは、スタスタと歩き回り
しまってある画材や描き途中のキャンバスボードなどを勝手に漁っていた。
「西園寺くん...早く出ましょ。」
私はあなたとはこれ以上一緒にいては行けない気がするのよ。
「ねえ、黒川さん。
この絵を見てよ。
大きな"眼"が描かれて、綺麗だと思わない?」
ドクン
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