はじめて

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「やっ、嫌だわ。 お断りするわ。 私とは関わらないで。お願い!」 必死に眼を合わせないように、下を向いて叫ぶ。 「あーあ...、断られちゃった。 俺の告白を断ったのは、君が"はじめて"だよ。」 押さえつけられた手が痛い。 「痛っ....」 ドクンドクン 怖い、怖い! 顎を持たれ、無理やり眼を合わさせられた。 その眼はエメラルドグリーンではない.... 紅く...燃え上がるような炎の瞳。 片目だけ...。 逸らせない...! 汗が首を伝う。 「仕方ないなぁ...。 俺と付き合うんだ。返事は『はい』だ。 これは、西園寺亜蓮から黒川彩華への命令だ。」
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